クラウドストレージとは、インターネット上でファイルを保管できるサービスです。自社でサーバーを構築する必要がないため低コストで利用でき、用途に応じて容量を増減することが可能です。クラウドストレージは多々存在します。自社に適したツールを選択するためには、容量や機能性、操作性などの観点からの比較検討が重要です。
今回は、クラウドストレージを比較する際に最低限チェックしたいポイント3つと、おすすめの法人向けクラウドストレージ4つをご紹介します。
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押さえておこう!クラウドストレージを比較する際のポイント
自社に適したクラウドストレージを選択するためには、ツールの比較検討が欠かせません。ここでは、最低限チェックしたいポイント3つをご紹介します。
容量
クラウドストレージを導入する際、最初に確認したいポイントは「容量」です。種類によって使用できる容量は異なるため、あらかじめどれほどの容量が必要なのか把握した上で比較することが大切です。また、クラウドストレージには容量が数GB単位のサービスもあれば、数TBから容量無制限のサービスもあります。
クラウドストレージを利用した場合、最初は容量に余裕があったとしても、次第にデータが増えて容量制限をオーバーする可能性があります。容量不足によって業務進行に支障が出ることを避けるためにも、容量が無制限のサービス、もしくは課金することで容量を増やせる上位プランがあるサービスを利用することをおすすめします。
操作性
クラウドストレージを比較する際は、「操作性」を考慮することも大切です。自社で使用しているファイル形式に対応しているか、バックアップ・復元機能は備わっているかなどを確認・比較し、自社の要件にあったクラウドストレージを選定しましょう。例えば、同一ファイルを複数人で同時に編集できる機能が搭載されているクラウドストレージならば、「別の人が編集しているから今は着手できない」といった時間のロスを削減できます。
操作性や機能性に関する情報は、各クラウドストレージの公式サイトで紹介されていますので、比較材料として活用してください。また、無料で使用できるクラウドストレージもあるので、試しに導入して使い勝手を確認するのも有効です。
信頼性
法人がクラウドストレージを利用する上で、「信頼性」も確認すべきポイントです。ハッキングやデータ流出による個人情報の漏えいは企業の信用に関わるため、セキュリティ面に不安要素の残らないクラウドストレージかどうかを必ず確認してください。また、企業の公式サイトのプライバシーポリシーには、個人情報の取り扱いに関する規約が記載されています。
この他、セキュリティ対策も確認しておきたいポイントのひとつです。「ファイルを暗号化できるか」・「ファイルにパスワードをかけられるか」などを確認して、ハッキングや情報漏えいのリスクを抑えられるクラウドストレージを選びましょう。

Dropbox(ドロップボックス)
Dropboxは、数あるクラウドストレージの中でも特に有名なサービスです。導入事例も多く、全世界の30万以上の企業で活用されています。
Dropboxの概要
シンプルなデザインと高度なセキュリティ機能が魅力のクラウドストレージです。アカウントを作成し、ソフトウェアをPCにインストールするだけで使用できます。専用のフォルダ内に保存したファイルは、自動的にクラウド上に保存されます。普段使っているPCのローカルフォルダとほぼ同じ感覚で操作可能です。
Dropboxの特徴
- 削除したファイルや更新前のファイルを復元できる
- パスワードによる保護やダウンロードの無効化、一時的なアクセス許可など、リンクの権限を設定できる
- アカウントの移行ができる
- ファイルの遠隔削除が可能なため、盗難や紛失のリスクを軽減できる
- 30日間の無料トライアルが利用できる
Dropboxの価格
プラン名 |
使用可能容量 |
料金 |
Dropbox Basic(個人向け) |
2GB |
無料 |
Dropbox Business Standard |
3TB |
1,250円/月・ユーザー |
Dropbox Business Advanced |
無制限 |
2,000円/月・ユーザー |
Dropbox Enterprise |
無制限 |
要相談 |
Google Drive(グーグルドライブ)
Google Driveは、Googleが提供するクラウドストレージです。GmailやGoogleカレンダーなどGoogleが提供しているサービスと連携しやすいのが特徴です。
Google Driveの概要
強固なセキュリティが魅力のクラウドストレージです。業界最高水準のセキュリティで情報を保護しているため、安心してファイルを保管できます。Gmailを使用していれば、アカウントを新たに作成することなくGoogle Driveを使用することが可能です。
Google Driveは、無料で15GBの容量を利用できます。個人利用の場合はそれほど問題はありませんが、企業単位で利用するのであれば有料の「G Suite」がおすすめです。Google Driveの容量をグンと増やすことができる他、企業レベルで必要な管理機能や独自ドメインのGmailアドレスの利用など、グループウェアとして必要な機能を包括しています。
Google Driveの特徴
- 無料で15GBの容量が使える
- 検索機能が備わっているので、ファイルをスムーズに探せる
- 社外からアクセス制限を設定したり、共有内容を監視したりできる
- G Suiteは14日間無料トライアルが利用できる
- G SuiteではGoogle Driveの他にも、多数のGoogleサービスを利用できる
Google Driveの価格
プラン名 |
使用可能容量 |
料金 |
Google Drive |
15GB |
無料 |
G Suite Basic |
30GB |
600円/月・ユーザー |
G Suite Business |
無制限 |
1,200円/月・ユーザー |
G Suite Enterprise |
無制限 |
3,000円/月・ユーザー |
OneDrive(ワンドライブ)
OneDriveは、マイクロソフト社が提供するクラウドストレージです。WordやExcelなど、Microsoft Officeとの連携に優れているのが特徴です。
OneDriveの概要
Dropbox同様、さまざまな企業が活用しているクラウドストレージです。専用のアプリが無料で提供されており、インストールすればWindowsでもMacでも使用できます。Windows8.1とWindows10には標準アプリとしてすでにOneDriveがインストールされているので、すぐに使い始めることができます。この他、Office365を契約していれば無料で1TB分の容量が使用できるのもOneDriveの強みです。
OneDriveの価格
プラン |
使用可能容量 |
料金 |
OneDrive |
5GB |
無料 |
OneDrive for Business Plan 1 |
1TB |
540円/月・ユーザー |
OneDrive for Business Plan 2 |
無制限 |
1,090円/月・ユーザー |
Office 365 Business Premium |
無制限 |
1,360円/月・ユーザー |
Box(ボックス)
Boxは、法人向けのクラウドストレージです。90,000以上の企業で活用されています。
Boxの概要
大容量かつ強固なセキュリティが魅力のクラウドストレージです。これまでにセキュリティに関する大規模なトラブルは起きていないという実績から、安心してファイルを保管できます。この他、120種類の拡張子に対応できる「プレビュー機能」や、ユーザーごとの編集履歴やダウンロード状況を確認できる「ログ監視」が備わっているのも特徴のひとつです。
Boxの特徴
- 100種類以上のファイル形式に対応しており、ドライブ上で表示できる
- 管理者の権限を細かく設定できる
- ファイル、フォルダごとに共有用のURLを発行でき、閲覧権限なども設定可能
- 保存履歴をさかのぼってデータの復元ができる
- 14日間の無料トライアルが利用可能
Boxの価格
プラン名 |
使用可能容量 |
料金 |
Box(個人向け) |
10GB |
無料 |
Starter |
100GB |
550円/月・ユーザー |
Business |
無制限 |
1,800円/月・ユーザー |
Business Plus |
無制限 |
3,000円/月・ユーザー |
Enterprise |
無制限 |
要相談 |

各クラウドストレージを比較して、より適したサービスを利用しよう
インターネット上でファイルを保管できるクラウドストレージは、導入することでこれまで以上に業務効率を最適化することができます。
クラウドストレージ上にファイルをアップロードしておくだけで、メールやUSBなどを介して送受信する手間がなくなり、さらにクラウドストレージ上でファイルの複数人編集も可能になります。また、多くのクラウドストレージはファイルのバックアップを自動的に行うため、サーバー障害などのトラブルが発生した場合でも安全にファイルを保護することができます。
どのクラウドストレージを導入するか比較する際は、「容量」・「操作性」・「セキュリティ」に注目することが大切です。使用目的を明確にした上で前述した3つの要素を確認し、自社に適したサービスを選びましょう。

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