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製造業に求められる“デジタル人材”とは?人手不足・DXに対応しよう

製造業に求められる“デジタル人材”とは?人手不足・ DX に対応しよう

製造業の中には、人手不足に悩む企業が少なくありません。そういった企業の解決策となるのがデジタル人材の活用です。

本記事では、デジタル人材の概要からデジタル人材を活用するための環境づくり、さらにはおすすめのシステムなどについて解説します。DX推進に取り組む企業の担当者さまや、人手不足を解消したい企業の担当者さまは、ぜひ参考にしてみてください。

デジタル化に必要とされる”デジタル人材”とは

企業がデジタル化を推進するにあたって、デジタル人材は必要不可欠です。デジタル人材とは、最新のテクノロジーなどを活用し、企業を成長へと導く役割を持つ人材のことを指します。

しかし、デジタル人材と一言でいっても、そのタイプは「システム思考を持った人材」と「数学の知識や能力を有する人材」の2つに分けられます。ここでは、2種類のデジタル人材の概要について解説します。

システム思考を持った人材

デジタル人材の1つめのタイプは、システム思考を持った人材です。こちらは、複数にまたがる専門分野の事象を統合した上で、統合後のシステムを成功させるために、必要な手段やアプローチを築き上げることができる人のことです。企業でいえば、部門ごとの最適を求めるのではなく、企業全体を俯瞰した上で企業にとっての最適を目指すためのアプローチができるような人材とイメージするとわかりやすいかもしれません。

システム思考に関しては、「システムエンジニアリング」としてすでに体系化されており、全体の最適を踏まえた上で物事を考える、といったことの重要性は高まっています。そのため、企業が今後DXに対応するためにも、システム思考を持ったデジタル人材は必要不可欠となります。

数学の知識や能力を有する人材

デジタル人材の2つめのタイプは、数学の知識や能力を持っている人材です。製造業に大きなインパクトをもたらすと予想されるデジタル技術革新にはさまざまなものがありますが、その多くは高度な数学の能力や知識が必要となるものばかりです。そのため、製造業がDXを推進するにあたっては、数学の知識や能力を有する人材が非常に重要になると考えられます。

人手不足の製造業…解決策としてデジタル化は急務

製造業における人材確保の状況は、低下傾向にあるのが現状です。経済産業省が2017年12月に実施した、人材確保の状況に関するアンケート調査によると、前年の2016年と比較して「特に課題はない」という回答が19.2%から5.8%に減少している一方で、「大きな課題となっており、ビジネスにも影響が出ている」という回答は22.8%から32.1%に増加しています。

こちらは、新型コロナウイルスが流行する前の状況ですが、人材確保が製造業の大きな課題として顕在化し、深刻な課題となっていることは間違いありません。また、確保が課題となっている人材については、特に技能者不足が突出しており、多くの企業が技能者の確保に苦労していると考えられます。
今後は、少子高齢化、ベテラン技術者の退職などによって、ますます人材確保は難しくなります。このような課題がある中で、現場力を向上させるためにはデジタル化による省人化が必要不可欠です。

ポイントはデジタル人材が活用できる環境づくり

デジタル人材を確保し、知識や経験を活かせる環境を作る上では、社内のITリテラシーの向上とITを活用できる環境づくりの推進は欠かすことができません。

また、デジタル人材の確保だけでなく、自社で育成する仕組みを整備することも重要です。専門スキルを備えた人材を採用できるに越したことはありませんが、なかなか適切な人材が見つからないケースもあります。そういったときに、既存の社員で対応できるようにすることも大切です。社内でデジタル人材を育てる場合は、どういったスキルや知識が必要なのか見極めることが重要です。

そのほかにも、デジタル人材が離職しないような環境づくりも忘れてはいけません。例えば、自身の報酬アップやスキルアップができると感じられる職場であれば、転職意向は低下すると考えられるため、スキルに応じた適切な仕事を与え続けることは重要です。

デジタル化の第一歩として「現場力」を向上させる生産管理システム

技術者不足や労働者人口の減少による人手不足の中で、企業がQCDを向上させるにはデジタル化は必要不可欠です。一方で、デジタル人材の確保・育成を行うにはある程度の時間がかかります。そこで、ここでは社内のデジタル化への環境を整備し、QCDを向上させるツールとして生産管理システム「rBOM 」をご紹介します。

「rBOM」は、クライアントのニーズに応じて受注生産を行う個別受注型製造業の生産管理を効率化する生産管理システムです。設計から保守まで、製造業が取り組む幅広い業務をカバーしており、特に設計変更が多い企業などに適しています。また、受注から出荷までの情報を見える化し、リアルタイムでの情報共有が可能であるため、社内での連携もスムーズに行えるようになります。

DX推進を行いたい、デジタル化によって人手不足を解消したいといった企業の担当者は、まず「rBOM」の導入を検討してみてください。


DX実現を支援する生産管理システム 「rBOM」
リアルタイムな進捗・原価把握を実現する生産管理システム「rBOM」については、下記よりご覧いただけます。

カタログ 製品の詳細


田幸 義則
この記事を監修した人
入社後15年間、長野支店にてシステムエンジニアとして活動。
運送業、倉庫業のお客さまを中心に担当し、業務システム構築からインフラ環境構築等の経験を積む。
その後、製造業のお客さまも担当し、rBOM導入のプロジェクトにも関わるように。
16年目に現部門に異動し、rBOM全国支援の担当者となる。
現在はrBOMだけではなく、製造業全般のソリューション提案を手掛けている。
料理が趣味、これからお菓子作りにも挑戦しようか迷っている。
DAIKO XTECH株式会社
ビジネスクエスト本部
インダストリー推進部
田幸 義則
【事例で学ぶDX】BOMを統合して経営を強化、コストダウンへ

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