製造業において、生産性の向上や業務効率化を進めるためには、生産設備の更新や生産管理システムの新規導入・更新が欠かせません。中でも、管理業務の属人化や部門間の情報分断といった問題に対しては、ITシステムによる一元管理の仕組みが効果的です。
しかしながら、こうしたシステムや設備の導入には多額の初期投資が必要となるため、コストの確保が多くの事業者にとって大きなハードルとなっています。
そこで本記事では、製造業のDX化・IT化に最適な補助金制度を6つご紹介します。
いずれも、生産性向上やDX推進に寄与する投資を支援する制度となっており、当社の提供する生産管理システム「rBOM」の導入にも活用できるものもあります。
補助金の活用により、導入負担を軽減しながら業務改善を実現する第一歩となりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
そもそも補助金とは?

補助金は、国や自治体が政策目標の達成を目的に、公募を通じて事業者の新たな取り組みに対して資金の一部を支援する制度です。
補助金の申請から交付、実施、精算までには一定の期間を要するため、中長期的なビジョンや経営課題に基づき、「実現したい事業」から逆算した計画を立てることが不可欠です。
なお、活用にあたっては以下の点に注意が必要です。
- 補助金は後払い(キャッシュバック方式)のため、自己資金による投資が必要です
- 補助対象となるのは、「交付決定後の約1年間」で契約〜支払いまでの全工程を完了した経費に限られます

以降のセクションでは、製造業のDX化におすすめの補助金を6つピックアップし、それぞれ詳しくご紹介します。
1.IT導入補助金(通常枠)
中小企業・小規模事業者の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けたITツール(ソフトウェア・サービス等)の導入を支援する制度です。事前に「SECURITY ACTION」の宣言を行うことや、事務局が指定したITツールを導入することが必要です。
この制度は大きく分けて5つの申請類型がありますが、今回は「通常枠」についてご紹介します。
【補助金額】
「顧客対応」「決済」「会計」「人事」などのさまざまなプロセスが定められており、導入する設備の有するプロセス数によって補助金額が変わります。
プロセス数 |
補助上限金額 |
1プロセス以上 |
150万円 |
4プロセス以上 |
450万円 |
【補助率】
1/2以内(2/3以内)
※()内は、3カ月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が、全従業員の30%以上である場合の補助率
最新の情報については公式サイトの案内等をご確認ください。
2.省力化投資補助金(カタログ注文型)
中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業等に対して、IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、簡易で即効性がある省力化投資を促進し、中小企業等の付加価値額や生産性向上を図るとともに、賃上げにつなげることを目的とします。
この制度は大きく分けて2つの申請類型がありますが、今回は「カタログ注文型」についてご紹介します。
【補助金額】
従業員数 |
補助上限金額 |
5人以下 |
200万円(300万円) |
6人~20人 |
500万円(750万円) |
21人以上 |
1,000万円(1,500万円) |
※()内は、以下を満たし「大幅賃上げ特例」が適用された場合の補助上限金額
- 給与支給総額の年平均成長率+6%以上増加(複利)
- 事業場内で最も低い賃金を地域別最低賃金+50円以上にする
【補助率】
1/2以下
最新の情報については公式サイトの案内等をご確認ください。
3.省力化投資補助金(一般型)
中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業等が、IoT・ロボット等の人手不足解消に効果があるデジタル技術等を活用した設備を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、省力化投資を促進します。
これにより、中小企業等の付加価値額や生産性向上を図り、賃上げにつなげることを目的とします。
この制度は大きく分けて2つの申請類型がありますが、今回は「一般型」についてご紹介します。
【補助金額】
従業員数 |
補助上限金額 |
5人以下 |
750万円(1,000万円) |
6人~20人 |
1,500万円(2,000万円) |
21人~50人 |
3,000万円(4,000万円) |
51人~100人 |
5,000万円(6,500万円) |
101人以上 |
8,000万円(1億円) |
※()内は、以下を満たし「大幅賃上げ特例」が適用された場合の補助上限金額
- 給与支給総額の年平均成長率+6%以上増加(複利)
- 事業場内で最も低い賃金を地域別最低賃金+50円以上にする
【補助率】
中小企業 |
小規模事業者 |
|
補助金額1,500万円まで |
1/2(2/3) |
2/3 |
補助金額が1,500万円を超える部分 |
1/3 |
1/3 |
※()内は、2023年10月から2024年9月までの間で、3カ月以上地域別最低賃金+50円以上で雇用している従業員が、全従業員数の30%以上いる場合の補助率
最新の情報については公式サイトの案内等をご確認ください。
4.ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)
国内の雇用を支える中小企業や小規模事業者が生産性向上や持続的な賃上げを実現するために、革新的な製品・サービス開発や、生産工程の効率化・省力化に資する設備投資やシステム導入を行う取り組みを支援する制度です。
この制度は大きく分けて2つの申請類型がありますが、今回は「製品・サービス高付加価値化枠」についてご紹介します。
【補助金額】
従業員数 |
補助上限金額 |
5人以下 |
750万円(850万円) |
6人~20人 |
1,000万円(1,250万円) |
21人~50人 |
1,500万円(2,500万円) |
51人以上 |
2,500万円(3,500万円) |
【補助率】
中小企業 :1/2以内(2/3以内)
小規模・再生事業者:2/3以内
※()内は、2023年10月から2024年9月までの間で、3カ月以上地域別最低賃金+50円以上で雇用している従業員が、全従業員数の30%以上いる場合の補助率
最新の情報については公式サイトの案内等をご確認ください。
5.成長加速化補助金
2025年に新設された「中小企業成長加速化補助金」は、企業が売上100億円達成に向けた計画を公に宣言することで申請可能となる支援制度です。この宣言に基づいて実施する、賃上げへの貢献、輸出による外需獲得、域内の仕入れによる地域経済への波及効果が大きい大胆な投資を支援します。
【補助金額】
最大5億円
※投資額1億円以上であることが条件
【補助率】
1/2以内
最新の情報については公式サイトの案内等をご確認ください。
6.大規模成長投資補助金
地域の雇用を支える中堅・中小企業が、足元の人手不足等の課題に対応し、成長していくことを目指して行う大規模投資を促進する制度で、地方における持続的な賃上げを実現することを目的としています。
【補助金額】
最大50億円
【補助率】
1/3以内
最新の情報については公式サイトの案内等をご確認ください。
まとめ

補助金を活用することで、費用負担を抑えつつ、「生産性向上」「業務効率化」「DX化」といった経営課題の解決が可能となります。
以下のホワイトペーパーで、各補助金の詳細についてご紹介しています。ぜひご覧ください。
各補助金の詳細に加えて、当社が提供する生産管理システム「rBOM」についてもご紹介しています。
「rBOM」は、製造業における営業・設計・購買・製造・経理業務の情報を一元化し、生産性向上やDX化、ムダ削減を実現するシステムです。こちらもぜひあわせてご覧ください。
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今回ご紹介した補助金以外にも課題解決に有効な補助金は多数ございます。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
