生産管理

 

エプソン販売、インクジェットプリンターへの置き換えで、お客さまの環境貢献を見える化

※こちらの記事は発行時(2022年9月)の文章のまま掲載を行っております。

脱炭素に向けた環境貢献を推進しているエプソン販売株式会社。オフィスのプリンターや複合機を、レーザー型からインクジェット型に置き換えることで電力消費などが抑えられ、一定の環境貢献が可能になることを見える化するソリューションを提供しています。

環境負荷の低減効果が高いインクジェットプリンター

エプソングループでは「環境ビジョン2050」を掲げ、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源( 原油や金属などの枯渇性資源)消費ゼロ」を達成し「持続可能でこころ豊かな社会を実現すること」を目標としています。その目標を達成する施策は、①脱炭素、②資源循環、③お客さまのもとでの環境負荷低減、④環境技術開発の4つのトピックです(図1)。

そのなかで、エプソン販売が注力するのは、③にあたる「お客さまのもとでの環境負荷低減」。具体的にはエプソンの商品を使ってもらうことで、環境負荷を低減することを指し、「レーザープリンターからインクジェットプリンターへの置き換え」と「印刷のデジタル化」をお客さまに提案しています。

実際に、レーザープリンターをインクジェットプリンターに置き換えることで、どのような環境負荷の低減効果が得られるのでしょうか。

販売推進本部PMD部課長の平野敦則氏は、「まず挙げられるのが、インクジェットプリンターはレーザープリンターと比べてインク吐出に熱を使わないということです。レーザープリンターは、紙にトナーという粉を転写するために熱を使うのですが、インクジェットプリンターは液体のインクを紙に吹き付けるだけなので、熱を使う必要がありません」と説明します。インクジェットはレーザーに比べ消費電力が抑えられるのです。

さらに平野氏は、消耗品の交換についても「液体は粉に比べて堆積効率が約2倍高く、インクはトナーと同じ量でも約2倍の量が印刷できます。消耗品の交換回数が減れば、廃材の量も減ります」と説明します(図2)。

エプソングループが委託した調査によると、オフィスの消費電力の約10%がプリンターや複合機によるものだという数字が出ています。「この数字を見ても、レーザープリンターをインクジェットへ置き換えることで、CO2排出削減に大きく貢献できることが分かるでしょう」(平野氏)

お客さまの環境貢献を支援する印刷ソリューションを提供

一方で、東日本SI営業部 SI首都圏営業一課の滝澤猛氏は、「消費電力の削減というと、一般にプリンターの見直しは一番後回しになりがちです。空調や照明などの省電力化は分かりやすいのですが、プリンターに関してはどんな機種でも変わらないと思っている人も多いでしょう」と指摘します。しかし、「実際にはプリンターや複合機をレーザー型からインクジェット型に替えるだけでも、数字に明らかに表れるほどの環境貢献が期待できます。まずは、そのことをお客さまに認識していただくことが重要だと考えています」。

そこで、エプソン販売がお客さまに提案しているのが、プリントやコピーの使用状況に合わせて最適なプランが選べるソリューション「エプソンのスマートチャージ」です。インクジェットプリンターを利用した印刷業務のサブスクリプションサービスで、初期導入コストを最小限に抑えながら、5年間の契約期間の中で、消耗品の利用も含め毎月定額でプリンターや複合機が使えます。

さらに同社では、現在使用しているレーザー型の印刷機器をインクジェット型に置き換えると、どのくらいの環境貢献が可能かを「見える化」する「出力環境アセスメント報告書」を、無償で作成するサービスも提供しています。報告書には、お客さまの事業所内にある各社の印刷機器から自動的に収集される、出力に関わるさまざまな情報が記録され、例えば一定期間内に全社で何枚印刷しているのか、カラー印刷とモノクロ印刷の比率はどのくらいなのか、などの情報が閲覧できます。また、印刷による電力消費量やCO2排出量などもグラフで確認できます。

さらに、それらの印刷をエプソンのインクジェットプリンターを使用して行なった場合のコストシミュレーション、環境貢献度なども無償で提示されます。

DAIKO XTECHのソリューションとともにペーパーレス社会を促進

環境負荷の低減には、ペーパーレス化の推進が重視されます。滝澤氏は、「コロナ禍の影響によって働き方が多様化していることもあり、オフィスでの印刷量は徐々に減っていくでしょう。当社ではこうした背景からも、ペーパーレスオフィスの実現に向けた『ペーパーレスサクセスプラン』を考えています」と言います。また、「その中で、DAIKO XTECHのペーパーレス化ソリューションとあわせて、お客さまに提案させていただきたいと思っています」と、今後のパートナーシップについての考えも明らかにされました。

DAIKO XTECHでも、自社で発行する電子帳票や取引先から届くさまざまな電子帳票をクラウド上で保管できる、電子保管システム「EdiGate DX-Pless」などのシステムを提案してまいります。今後もお客さまの環境貢献を強力に支援していきます。


ご紹介の製品についてはこちらをご覧ください

エプソンのスマートチャージ EdiGate DX-Pless


本記事はD’sTALK Vol.52の掲載コンテンツです。
その他の掲載コンテンツは下記のページからご覧ください。
https://www.daiko-xtech.co.jp/daiko-plus/ds-talk/vol-52/


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