
EU向けに製品を輸出する企業にとって、PPWR(包装・包装廃棄物規則)への対応は急務です。
業界ニュースなどで言葉を耳にし、情報収集を急ぐ担当者も少なくありません。
PPWRは海外の法律であることに加え、専門用語も多く、複雑な内容を含む新しい規制です。
しかし、事業への影響を正確に把握し、早急に対策を講じる必要があります。
本記事では、PPWRの全体像から具体的な対策までを網羅的に解説します。
規制の要点を理解し、迅速な対応でビジネスリスクを回避しましょう。
目次
PPWR(包装・包装廃棄物規則)の概要
PPWRは、EU市場における包装材の規制を抜本的に強化する新しい法律です。
自社がどのように対応すべきかを把握するために、まずは基本情報を整理します。
正式名称と目的
PPWRは「Packaging and Packaging Waste Regulation」の略称です。
日本語では「包装・包装廃棄物規則」と訳されます。
PPWRが制定された主な目的は以下のとおりです。
- 包装廃棄物の発生を根本から抑制すること
- リサイクルや再利用を可能にする持続可能な設計を普及させること
- 資源を有効活用する「循環経済」への移行を加速させること
PPWRは単なる廃棄物削減のための規則ではなく、EU全体の経済構造を循環経済へ移行させるための重要な戦略です。
また、環境問題に配慮するために、企業に対して課される厳格な基準として位置づけられています。
PPWRは2026年8月から本格的に適用される予定で、EUはもちろん、EU域内に製品を輸出している日本企業も対応を求められています。
対象となる「包装」
PPWRの規制対象は、特定の製品だけでなく「すべての包装」におよびます。
消費者向けのパッケージから、物流で使う資材まで幅広く含まれます。
具体的にどのようなものが該当するのかを確認しておきましょう。
| 包装の分類 | 具体例 | 該当するケース |
|---|---|---|
| 販売用包装 | ボトル・箱・缶・袋 | 製品を保護し、消費者に直接渡るもの |
| グループ包装 | シュリンクフィルム | 複数の製品を店頭などでまとめるもの |
| 輸送用包装 | パレット・段ボール | 物流や保管のプロセスで使用するもの |
上記のとおり、製品の保護・取り扱い・配送・提示に使用されるすべての包装材と、それによって生じる包装廃棄物がPPWRの対象です。
一般的には、食品包装・飲料包装・電子機器の箱などが該当します。
自社が利用している包装が該当するか、必ず確認しておきましょう。
PPWRが制定された背景
PPWRは、単なる一時的な措置ではなく、EUの包括的な環境戦略における重要な一環として位置づけられているものです。
その背景には、以下の要因が複合的に絡み合っています。
| 目的 | 詳細 |
|---|---|
| 欧州グリーンディールの推進 | EUは、経済と環境を両立する欧州グリーンディールの推進を2019年から行っており、包装廃棄物の削減とリサイクル率の向上は環境負荷を最大限抑えるうえで重要な取り組みと捉えています。 |
| 循環経済への移行計画 | 資源の効率的な利用と廃棄物の最小化を目指す循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現は、EUの重要な政策目標です。PPWRは、包装の設計段階からリサイクルを考慮し、資源の循環を促進します。 |
| プラスチック廃棄物問題への危機感 | プラスチック包装廃棄物の増加は、環境汚染の深刻化を招いています。PPWRは、プラスチックの使用量削減とリサイクルの推進を通じて、この問題に対処します。 |
| 規制の統一 | EU加盟国間における包装に関する規制のばらつきは、企業の事業活動における障壁となっていました。PPWRは、EU全体で統一された規制を導入することで、域内市場の円滑化を図ります。 |
上記の要因に加え、コロナ禍以降、オンラインショッピングなどの利用が急増したことで、包装廃棄物が急増したことも無視できません。
包装廃棄物の増加により、リサイクルが追いつかない状況がEUで深刻化していることもPPWRを推進するきっかけとなりました。
企業は、この長期的な計画に基づく規制に対し、積極的に対応する必要があります。
指令から規則に変化した意味
従来の規制は「指令」でしたが、PPWRは「規則」として扱われています。
この用語の違いには、法的な拘束力の強さにおいて大きな意味があります。
具体的な違いは以下のとおりです。
| 項目 | 従来の「指令」 | 新しい「規則」 |
|---|---|---|
| 適用方法 | 加盟国ごとに国内法を整備する必要がある | EU全域で直接かつ即時に適用される |
| 法的拘束力 | 各国の裁量や解釈の余地がある | 統一的で厳格な法的拘束力を持つ |
| 企業への影響 | 国ごとに対応を変える必要がある | 全加盟国で同じ基準の対応が求められる |
従来の包装廃棄物指令は、指令として運用されていましたが、各国によって基準が異なるなど問題がありました。
そのため、PPWRの施行によって、EU全体で統一した基準で適用されるようになります。
PPWRの目標
PPWRの目標は大きく分けて以下の3点です。
| 目標 | 詳細 |
|---|---|
| 包装廃棄物の発生削減 | PPWRは、そもそも廃棄物となる包装材の量を減らすことを目指しています。過剰包装を抑制し、より少ない材料で同等の機能を提供する設計を推進することで、廃棄物そのものの発生を抑制します。 |
| 包装に関する循環経済の促進(費用対効果の向上) | 包装材のライフサイクル全体を考慮し、リサイクル・再利用・堆肥化などを促進することで、資源の効率的な利用を図ります。 |
| EU域内の包装規制に関する統一 | EU加盟国間で異なる包装材に関する規制を統一することで、域内市場における企業の負担を軽減し、公平な競争環境を整備します。また、包装材の設計・製造・流通・廃棄に関する透明性を高めます。 |
さらにPPWRでは、2030年までにリサイクル率100%を目指すなど、高い数値目標を掲げています。
この目標達成のため、具体的な措置として、包装材の素材に関する規制・リサイクルしやすい設計の義務化・再利用可能な包装材の普及などが検討されています。
PPWR(包装・包装廃棄物規則)適用のスケジュール

PPWR適用のスケジュールは以下のとおりです。
| 年月日 | 主な規制内容・マイルストーン |
|---|---|
| 2025年2月11日 (発効済) | 規則が正式に発効し、PPWRが正式に発効し、各要件の準備期間(移行期間)がスタート。 |
| 2026年8月12日 (発効から18ヶ月後) | 全体的な適用開始:PFAS(有機フッ素化合物)の制限として、食品接触包装における特定の有害物質制限が開始されます。 従来の包装指令(PPWD)が原則廃止され、PPWRの基本要件が適用されます。 |
| 2027年後半〜 (想定) | 生産者登録簿への登録・データ報告 各国での生産者責任(EPR)に基づく登録簿への登録や、包装データの報告義務が順次スタートします。 |
| 2030年1月1日 | 持続可能性要件の大幅な強化: リサイクル設計の義務化として、すべての包装がマテリアルリサイクル可能な設計である必要があります(リサイクル可能率70%未満は販売禁止)。 • 過剰包装の禁止:EC(通販)や輸送用の箱などで、空隙率(無駄な空間)を50%以下に制限。 • 再生材(リサイクルプラ)の使用義務化:プラスチック包装への一定割合の再生材含有が必須に。 • 使い捨て包装の禁止:小分けの調味料パックや、ホテル等のミニチュア化粧品ボトルなどの使い捨てプラスチック包装が一律禁止。 • リユース(再利用)目標の導入:特定の飲料容器などのリユース対応が義務化。 |
| 2035年1月1日 | 「大規模リサイクル(at scale)」の義務化 • 設計だけでなく、EU域内で「実際に大規模にリサイクルされている実績」が要件化。 • 包装のリサイクル性能等級が「C以上」であることが必須になります。 |
| 2038年1月1日 | リサイクル性能等級の引き上げ 包装のリサイクル性能等級が「B以上」であることが必須になり、中程度以下の包装も販売不可になります。 |
| 2040年1月1日 | 最終目標の達成期 • プラスチック包装への再生材含有率の目標値引き上げ。 • テイクアウト用食品容器の40%以上をリユース対応にするなど、目標がさらに厳格化。 |
参照:「EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)は不確定事項が山積」(JETRO)
参照:EUのPPWR(包装・包装廃棄物規則)の概要(PDF)|欧州連合日本政府代表部
PPWR(包装・包装廃棄物規則)の主要要件
本記事の要点となる、PPWRの具体的なルールについて解説します。
広範な規制内容から、日本企業への影響が大きい要件を以下のように選定しました。
- 持続可能性要件
- ラベル・表示要件
- 適合性評価要件
それぞれの要件について、順番に解説します。
持続可能性要件
持続可能性要件に該当する要件は以下のとおりです。
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 有害物質の使用規制(5条) | 2026年8月以降、包装における懸念物質の量および濃度は最小化しなければならない。食品接触包装材については、特定のPFASの含有濃度を定められた限度値以下に抑える必要がある。 |
| リサイクル可能な包装(6条) | 2030年以降、リサイクルを前提として設計された包装材を活用する必要がある。2035年以降はリサイクル性能等級C以上、2038年以降は、等級B以上を満たすことが求められる。 |
| プラスチック包装の最低リサイクル含有割合(7条) | 2030年以降、プラスチック包装材(PET・その他プラ)について、リサイクル材を一定割合以上含む必要がある。2040年にはさらに割合を引き上げる。 |
| プラスチック包装におけるバイオベース原料(8条) | 2028年2月までに、プラスチック包装材について、バイオプラスチックを活用することに対する規制の影響を検討する。 |
| 堆肥化可能な包装(9条) | ティーバッグ、生鮮野菜・果実に貼られるシール等は、堆肥化可能となるように設計される必要がある。 |
| 包装の最小化(10条) | 2030年以降、包装材は、機能を確保するために必要な最小限の重量・体積で設計される必要がある。 |
| 再利用可能な包装(11条) | 2030年以降、パレット等の輸送用包装材、段ボールを除く箱型のグループ包装、一部の酒類、乳飲料等を除く飲料包装は、一定割合以上が、再利用可能な包装材で提供される必要がある。 |
参照:PPWRに向けた国内・EU域内の対応状況、EU包装規制に係る最新動向|みずほリサーチ&テクノロジーズ
2030年以降、上記の要件を満たさない包装だと判断された商品はEU市場では販売できなくなります。
なお、2028年2月までにバイオベース・プラスチック包装についての要件が追加される可能性があるため、留意が必要です。
ラベル・表示要件
ラベル・表示要件に該当する要件は以下のとおりです。
表示規制(12~14条):デポジット制度・再利用可能な包装材・バイオプラスチック材等の要件について、ラベル表示が必要となる。
参照:PPWRに向けた国内・EU域内の対応状況、EU包装規制に係る最新動向|みずほリサーチ&テクノロジーズ
2028年2月12日以降は、包装材の分別やリサイクルなどに関する情報を提示するためにラベルや表示要件が統一されます。
適合性評価と市場管理要件
適合性評価や市場管理に関する要件は以下のとおりです。
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 適合性評価と技術文書・適合宣言書の作成(35~39条) | 持続可能性・ラベリング要件に対応している包装材かどうかについて、包装、包装製品の製造事業者が、EUレベルの共通仕様あるいは規格に基づき、適合性評価を実施する。また、サプライチェーン上で、技術文書を含む包装材に関する情報をトレースする必要がある。 |
| 拡大生産者責任(EPR)の義務(45条~47条) | 包装材のライフサイクルでかかる環境への影響に関連する費用は、「生産者」が負担する義務を負う。 |
| 生産者管理簿への登録(44条) | 生産者または生産者から委託された生産者責任組織は、加盟国が設置する登録簿に登録する必要がある。登録する際の申請書に記載する情報には、連絡先・納税者番号・商業登記番号等が含まれる。 |
| 再利用システムへの参加(27条) | 事業者は、再利用可能なシステムに参加する。このほか、回収や再充填など、再利用を実現するために必要となるインフラを必要に応じて設置する。 |
参照:PPWR(EU包装・包装廃棄物規則)解説書のご紹介|農林水産省
PPWRを遵守していることを証明するために、企業は上記の要件に沿って適合性評価を実施し、適合宣言書の作成などを行う必要があります。
PPWR(包装・包装廃棄物規則)の対象および日本企業の法的義務
本章ではPPWRの対象および日本企業に課される法的義務について解説します。
こちらも必ずチェックしておきましょう。
「製造者」の定義と責任範囲
PPWRにおいて「製造者」とは、単純に包装材を作った企業のみを指す用語ではありません。
包装された製品を製造する業者や輸入事業者・流通事業者・認定代理人など、サプライチェーン上の複数の経済事業者も製造者とみなされます。
製造者とみなされる事業者が負う主な責任は以下のとおりです。
- 包装材がPPWRの各種要件を満たしていることの確認と保証
- 技術文書の作成およびEU適合宣言書の正式な発行
- 拡大生産者責任(EPR)のスキームへの登録と費用の支払い
EUへ輸出する日本企業の法的義務
EUの輸入者が製造者となる場合でも、日本の輸出企業は無関係ではありません。
輸出元には、現地の輸入者が義務を果たすための情報を提供する義務があります。
また、ECサイトを通じて直接EUに販売する越境EC事業者も対象になります。
日本企業が対応すべき具体的な内容は以下のとおりです。
- 包装材に含まれる化学物質(PFASなど)の正確なデータの提供
- リサイクル材の含有割合やリサイクル可能性を証明するエビデンスの提出
- 輸入者からの要請に迅速に応えるための、社内データ管理体制の構築
PPWR(包装・包装廃棄物規則)に違反した際の罰則

PPWRに違反した場合、企業は製品の回収・販売停止などの措置に加え、金銭的な罰則が科される可能性があります。
罰金額はEUの各加盟国が独自に定めるため、具体的な金額は不明ですが、企業の売上高に応じた高額な罰金となるケースも想定されます。
さらに、規制当局による立ち入り検査や厳しい是正勧告の対象となり、違反企業として公表されることで、グローバルなブランドイメージが大きく傷つくリスクもあります。
コンプライアンス違反による直接的な財務ダメージは計り知れません。
何より、PPWRを遵守しなければEU市場から締め出されるリスクが高まり、輸出を手がける企業に多大な影響をおよぼすおそれがあります。
PPWR(包装・包装廃棄物規則)に向けて日本企業が行うべき対策
PPWRの適用に向け、日本企業が行うべき対策は以下のとおりです。
- 自社製品のリサイクル材含有率などの把握
- 製品設計・SKU(在庫管理単位)の見直し
- サプライチェーンの再構築と情報収集基盤の整備
- EPR(拡大生産者責任)への対応準備
- 社内推進体制の構築と情報共有
それぞれの対策について順番に解説します。
自社製品のリサイクル材含有率などの把握
最初に行うべきは、自社で使用している包装材のリサイクル材含有率など、現状の正確な把握です。
EU向け製品に使われているすべての包装材をリストアップしましょう。
そのうえで、PPWRのどの要件に抵触する可能性があるかを洗い出します。
例えば、以下のような取り組みを実施します。
- 食品接触材などにPFASが使用されていないかを網羅的に調査する
- プラスチック包装におけるリサイクル材の含有率を正確に算出する
- 輸送用段ボールや通信販売用の箱の空隙率が50%を超えていないか確認する
特にリサイクル材含有率やPFAS使用の有無などは重点的にチェックします。
製品設計・SKU(在庫管理単位)の見直し
現状把握で見つかった課題をもとに、具体的な製品設計の見直しを行います。
包装材の材質変更やサイズ縮小など、SKU単位での細かな調整が必要です。
必要に応じて、以下のような対策を実施します。
- リサイクルが難しい複合素材から、単一素材(モノマテリアル)へ変更する
- 規制対象となるPFASを含まない、安全で新しい代替素材を探索する
- 包装がリサイクル性能等級(A・B・C)を満たすよう、構造を根本から見直す
法令に適合した状態を維持することで、将来的な違反リスクを避けられます。
サプライチェーンの再構築と情報収集基盤の整備
設計を変えるには、それを実現するためのサプライチェーンの再構築が不可欠です。
新しい素材の調達先を見つけ、安定した物流網を確保しなければなりません。
同時に、包装材に関する詳細なデータを管理する仕組みも必要です。
例えば、以下のような施策が有効です。
- 高品質なリサイクル材を安定して供給してくれる新しい調達先を開拓する
- リユースシステムの導入に向けて、回収や洗浄を担う物流パートナーを探す
- デジタルパスポート義務化を見据え、トレーサビリティ情報を管理するシステムを導入する
サプライチェーンの最適化やトレーサビリティの確保は、PPWRに対応するうえで重要な取り組みです。
EPR(拡大生産者責任)への対応準備
包装材の廃棄に関する費用負担の義務を果たすため、EPRへの対応を進めます。
EUの加盟国ごとに制度の運用が異なる場合があるため、現地の情報を正確に集めましょう。
少なくとも、以下のような対応は必須です。
- 製品を販売するEU各国の生産者責任組織(PRO)を特定し、登録を済ませる
- 市場に投入した包装材の重量や材質のデータを、定期的に報告する仕組みを作る
- 専門知識を持つ現地のコンサルタントや法的代理人と連携し、対応の漏れを防ぐ
手続きを怠るとEU市場から排除されるため、確実な対応が求められます。
社内推進体制の構築と情報共有
PPWRへの対応は、一人の担当者やひとつの部署だけで完結するものではありません。
品質保証・法務・製品開発・調達など、多岐にわたる部門の協力が必須です。
全社的なプロジェクトとして推進する体制を整えます。
- 関連部門の代表者を集めた、部門横断的なタスクフォースを早急に設置する
- 経営層を巻き込み、対策に必要な予算や人材のリソースを確実に調達する
- 規制の最新動向や対応状況を社内で定期的に共有し、全員の危機意識を高く保つ
加盟国による罰則の設定など、状況の変化に迅速かつ柔軟に対応できる体制の構築は、PPWRに対応するうえで欠かせません。
まとめ:PPWR(包装・包装廃棄物規則)は全事業者が取り組むべき経営課題
PPWRはEU市場に関わる全事業者にとって、優先的に取り組むべき経営課題です。
適切に対応できなければ、EU市場から締め出されるリスクが高まります。
まずは自社の現状を把握することから始めましょう。
そのためにも生産管理システムを使ったDXを早急に進める必要があります。
DXを後押しする製造業のDX推進ガイドブックを、ぜひご確認ください。












PPWRへの対応は、単なる環境ラベルの貼り替えではありません。生産ラインと資材調達の仕組みそのものを見直す、大規模な改革です。現場にいるからこそ実感しますが、2026年夏の適用開始を前に、資材の選定現場はすでに混乱が広がっています。
製品を守るための緩衝材や物流用のパレット、段ボールに至るまで、それぞれについて有害物質の不使用証明やリサイクル性能の基準を満たさなければなりません。しかし、海外の中小包装資材サプライヤに詳細なデータの提供を求めても、迅速な対応を期待するのは容易ではありません。
システムを導入する前に、まずは自社の梱包現場で使用している資材を一つひとつ棚卸しし、取引先と密に連携しながら代替素材の評価・検証を積み重ねることが不可欠です。遠回りに見えても、それがPPWR対応への近道です。