調達コストの削減と業務の効率化を目指すときに注目したいのが、間接材のカタログ購買です。
今回は多くの企業が間接材購買で抱えている問題点と、問題点を解決するカタログ購買の重要性、そしてカタログ購買の導入でおすすめのシステム『PROCURESUITE』の特長について解説します。
目次
カタログ購買とは
カタログ購買とは、購買する製品の情報を電子カタログにまとめ、カタログを元に発注できるようにするシステムやサービスのことです。
予め買い手と売り手の間で購買する製品の規格や単価を定めておくことで、購買業務をスムーズに進められます。
さらにカタログ購買に対応したシステムを導入すれば、さらなる効率化が可能です。
購買管理システムとは？機能や5つの導入メリット、システムの選び方を解説！
カタログ購買の種類
製造業における購買業務では、調達品の種類や調達プロセスの効率化にあわせて『外部カタログ』と『内部カタログ』を使い分けるケースが増えています。
どちらも購買の標準化やリードタイム短縮に役立ちますが、目的や管理方法が異なるため、特性を理解した上で適切な活用が重要です。
外部カタログ
外部カタログは、メーカーや商社、購買プラットフォームが提供するオンラインカタログを指します。
計測機器、工具、備品など、多品種を迅速に発注できる点が強みです。
価格比較が容易で、納期や在庫状況もリアルタイムで確認できるため、間接材の調達に適しています。
また、外部カタログは内部カタログと違い、価格更新をアウトソーシングできる点もメリットの一つです。
内部カタログ
内部カタログは、自社が認定した部材・部品・備品をまとめた社内専用のカタログです。
標準品の集約や承認フローの一元管理により、調達コストの削減や品質の平準化につながります。
特に製造業では、図面や仕様に紐づく部材を統制できるため、誤発注を防ぎやすい点が大きなメリットです。
ただし、データ更新が滞ると現場の混乱を招くため、定期的なメンテナンスが必要です。
カタログ購買のメリット
カタログ化・システム化により類似製品の確認や、複数企業での相場価格、購入頻度の高い項目などの把握がしやすくなります。さらに、見積の比較検討が容易になるため、正確な購買計画を立てられます。
間接材のコストを削減できる
カタログ購買の導入によって、以下のように間接材のコストを抑えられます。
- 担当者ごとに異なる仕入先や条件で購入する属人化を解消できる
- 複数サプライヤの価格比較が容易になり、最適な条件で調達しやすい
- 社内で承認された標準品のみを選択できるため、必要以上に高額な製品を誤って購入するリスクが低減される
- 発注プロセスが自動化され、見積依頼や社内承認にかかる工数が削減できる
間接材については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひお読みください。
業務効率化を実現できる
紙、メール、FAXなど社内での購買依頼の手段をWeb（電子化）に統一すれば、業務の効率化を図れます。
また、依頼から発注、納品までの進捗確認など、購買に関連する人的コストの削減が可能です。
さらにカタログに登録した製品以外を購買させないことで、品質やコストのバラつきを抑えられます。
サプライチェーンの最適化により収益性を高められる
カタログ購買は、調達プロセスの標準化と可視化を進めることで、サプライチェーン全体の最適化につながります。
具体的には、以下の効果が期待できます。
- 品目や価格、サプライヤ情報が一元管理され、過剰在庫や重複発注が減る
- 外部カタログを通じてリアルタイムな在庫状況や納期を確認でき、計画精度が向上し、調達リードタイムの短縮につながる
- 購買データの蓄積により、仕入の傾向分析やサプライヤとの交渉力強化が可能になり、総調達コストの継続的な見直しにつながる
結果として、無駄のないサプライチェーンが構築され、事業全体の収益性向上に貢献します。
サプライチェーンマネジメントについては、以下の記事でも解説しておりますので、ぜひお読みください。
サプライチェーンマネジメント（SCM）とは？メリット・デメリット、導入ステップまで徹底解説
カタログ購買のデメリット
カタログ購買は、調達プロセスの効率化やコスト削減に役立つ一方で、運用面ではいくつかの注意点があります。
本章では代表的なデメリットを整理します。
システムの維持・管理にコストがかかる
カタログ購買を運用するには、カタログデータの更新や価格改定の反映、サプライヤとの連携設定など、継続的な管理が欠かせません。
外部カタログの場合はシステム連携の保守費用が発生し、内部カタログでは社内でデータを整備する人的コストが必要です。
製品数が多い製造業では特に更新作業の負荷が大きくなるため、運用体制を整えないと管理コストが膨らむ可能性があります。
システムダウンが発生すると業務が滞る
カタログ購買はシステム依存度が高いため、障害発生時の影響が大きくなります。
外部カタログの場合はサプライヤ側のサイト障害でも発注ができなくなり、業務停止するリスクがあります。
内部カタログであっても購買システム自体が停止すると承認フローや発注作業が止まり、納期遅延につながる恐れがあります。
事業継続の観点から、バックアップ手段や代替ルートの整備が重要です。
既存サプライヤに依存する
カタログ購買は、登録されているサプライヤの品目から選ぶ仕組み上、既存の取引先に依存しやすくなります。
結果として、新規サプライヤの開拓が進みにくく、価格競争力や調達の柔軟性が低下する場合があります。
また、特定サプライヤの事情で価格変更や納期遅延が起きた場合の影響が大きい点もデメリットです。
定期的に取引先の見直しやカタログ内容の最適化を行うことで、依存度に関する適切なコントロールが求められます。
カタログ購買を効果的に行うコツ
カタログ購買を最大限に活用するには、運用ルールの明確化と定期的なデータメンテナンスが重要です。ポイントを整理すると以下の通りです。
- 発注フローと承認基準を統一：誤発注や重複発注を防ぎ、コスト管理を徹底できます。
- カタログデータの定期更新：内部カタログ・外部カタログともに、最新の価格や在庫情報を反映させることが大切です。
- サプライヤ連携の確認：納期や品質のトラブルを未然に防ぐため、定期的な状況確認を行います。
- 購買データの分析：利用状況や傾向を把握して、標準品や調達戦略の見直しに活かせます。
上記の取り組みを継続すれば、カタログ購買の効率化とコスト削減を同時に実現でき、製造業の調達業務全体の最適化にもつながります。
カタログ購買をサポートするPROCURESUITEの特長
PROCURESUITEは、間接材の購買管理をサポートする調達支援システムです。PROCURESUITEが持つ3つの優れた特長について解説します。
特長1．3つの購買フローを提供している
カタログ購買、都度購買、請求書実績払いの3つの購買方法に対応しているため、仕入れるものにあわせた購買が可能です。
何度も購買するものは、カタログ購入による業務効率化・スピード化を図れます。
そして、単価が高かったり、都度、見積をとって購入したりするものは、見積の比較分析をして交渉を試み、コスト削減を図れます。
また、リース契約など注文書を使わない取引では、請求書実績払いを選べるため、購買方式にあわせた購入が可能です。
特長2．カタログメーカーとの連携
カタログ購買を行うためには、仕入先企業との間で契約を取り交わしてカタログを作成する必要があります。
しかし、PROCURESUITEは多くの製造業者と取引している有名メーカーのカタログサイトと外部連携を取り、標準カタログを用意しています。
したがって、一からカタログを準備せずとも効率的なカタログ購買を開始できます。
もちろん独自の内部カタログが必要な場合でも対応できるため、取引先との契約にあわせた正確な購買が可能です。
特長3．仕入先との情報管理の一元化・見える化
依頼元（要求元）部門と購買部門だけではなく、仕入先との情報もインターネットでやりとりできます。
よって購買情報の一元化・見える化を実現でき、購買業務の見落としや納期遅れなどといったトラブルを未然に防止可能です。
さらにシステム上で、上長への購買許可申請と承認ができるため、現場の手間を削減しながら確認ミスも防げます。
特長4．コンプライアンス（内部統制）強化のための機能が充実
購買プロセスの標準化・可視化による購買管理サイクルの実現は結果として内部統制の強化にもつながります。
購買業務の設計において考えられるリスクの洗い出しや、対応を文書化して、発生するリスクを低減可能です。
PROCURESUITEでは内部統制のための機能として
承認ワークフロー
- 履歴管理
- 利用者・業務別の権限設定
- マスターデータの一元管理
- 購入依頼から検収までの変更状況の管理
などを搭載しているため、導入を進めることでコンプライアンスの強化につながります。
PROCURESUITE｜購買業務のコンプライアンス（遵法）強化
カタログ購買で効率的な調達業務を
適切にカタログ購買を導入できれば、より効率的な調達が可能になり、社内の作業工数と調達コストの削減を見込めます。
そしてカタログ化を実現するためには、扱いやすいシステムの導入が欠かせません。
また、下記記事では、購買管理システムを導入する5つのメリットと選び方もご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
購買管理システムとは？機能や5つの導入メリット、システムの選び方を解説！
カタログ購買の新規導入、あるいはさらなる効率化を目指しているご担当者さまは、ぜひPROCURESUITEの導入をご検討ください。
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